キャンピングカーのお悩み解決!排水処理はどうする?
2025/04/08
皆さんこんにちは。関東圏を中心に幅広いエリアでキャンピングカーのバッテリー交換や様々なメンテナンスを行っている「橋本オート商会」です。
キャンピングカーの購入や利用を考えた際、「排水処理ってどうすれば良いんだろう?」と考える方は多くいらっしゃるかと思います。キッチンやトイレなどの設備が備わっている便利なキャンピングカー。その排水処理方法について悩まれる方に向けて、「使用した水はどこに溜まるのか」「溜まった排水はどのように処理すれば良いのか」等について解説させて頂きます。
この記事を読む事でキャンピングカーの排水タンクの種類や排水処理方法等について知る事ができますよ!早速見ていきましょう。
目次
キャンピングカーの排水タンクについて
どんな種類がある?
キャンピングカーの中にはトイレやキッチン、シャワーが備え付けられているものもあります。例えばキャブコンタイプのキャンピングカーはキャンピングカーの中でも設備を充実させやすく、そうした水回りの設備も搭載している場合や搭載できる場合があります。また、「キャンピングカー」の構造の要件としても「水道設備が設置されている事」が条件となっているため、キャンピングカーとして8ナンバーを取得している車両には給水及び排水の設備があります。では、それらの設備で使用した排水はどこに溜まるのでしょうか?
キャンピングカーの排水が溜まるタンクは大きく分けて「グレータンク」と「ブラックタンク」の2種類あります。ざっくり、「グレータンク」は生活排水が溜まるタンク、「ブラックタンク」は汚水が溜まるタンクです。1つずつ解説いたします。
キャンピングカーのトイレの種類とタンクの容量について
それぞれの特徴
【ポータブルトイレ】
ポータブルトイレはタンクとトイレが一緒になっているトイレです。持ち運びが可能で必要な時にキャンピングカーに積んで使う事ができるため、キャンピングカーの行先等によって持って行くかどうかを決める事ができます。排水処理は帰宅した後に汚水タンクを取り外してトイレ等に運んで行います。またキャンプ場などにあるダンプステーションでも処理が可能です。道の駅や公園等の公衆トイレで排水処理するのはマナー違反ですので避けましょう。タンク容量は10L~20L程度です。
【カセット式トイレ】
カセット式トイレとは、ブラックタンク(汚水タンク)がキャンピングカーの外に設置されているトイレです。車内にトイレが常設されており、水洗式で使用する事ができます。日本で発売されている中型~大型のキャンピングカーに設置されているのはほとんどこのカセット式トイレです。(標準で付けられている場合とオプションで付ける場合があります)排水処理の際には車外から取り外す事ができる汚水タンクを取り外し、キャップを開けて中身を排出します。処理の際はポータブルトイレ同様帰宅後自宅のトイレで処理するか、キャンプ場などにあるダンプステーション等で行いましょう。タンク容量は10L~20L程度です。
【マリン式トイレ】
マリン式トイレとは、カセット式トイレ同様車内にトイレスペースが常設されているトイレで、船に使われているものと同様の構造をしています。汚水タンクは車体の床下に設置されており、取り外しはできません。そのため直接ホースを繋いで排水処理を行う必要があります。輸入キャンピングカーに多いタイプのトイレです。容量は100L前後です。
【シンデレラトイレ】
シンデレラトイレとは紹介してきた「カセット式トイレ」や「マリン式トイレ」とは全く違うタイプのトイレで、焼却する事で排泄物を処理するものです。トイレを使用した後の排泄物は焼却用の耐熱タンクに溜められ、一定回数使用後にガスを使用して高温で焼却処理されます。シンデレラトイレは水を使用しません。デメリットとして、焼却や排熱システム等を考えると全体が大きくなってしまうため、比較的大型のキャンピングカーにしか採用する事ができない点があげられます。
キャンピングカーの給排水システムについて解説
給排水設備の種類
グレータンクの項目で少しお話しましたが、キャンピングカーの給排水設備には大きく分けて「可搬式」と「固定式」があります。
可搬式タンク
持ち運ぶ事ができる初心者向けタンク
可搬式タンクは小型・中型のキャンピングカーに多く搭載されており、特に日本製のキャンピングカーでは多く採用されています。給水タンクを取り外して給水を行い、タンクからポンプで汲み上げて使う事ができます。使った水はセットになっているグレータンクやブラックタンクに溜められ、取り外して排水処理を行います。また、可搬式タンクの給排水システムは給水タンクだけでなくグレータンクやブラックタンクもどちらも取り外して持ち運びが可能です。水道さえあればどこでも給水ができる点や簡単に取り外しや設置する事ができる点、また取り外しができるので洗浄も簡単な点から初心者向けの給排水設備とも言えます。タンク容量は10L~20Lであることが多いです。
固定式タンク
大容量タンクが魅力的の固定式タンク
固定式タンクは大型のキャンピングカーに搭載されており、特に輸入車の場合には固定式タンクと給排水システムが採用されている事があります。固定式タンクはキャンピングカーの床下などにタンクが設置されており、給水口から給水タンクに水を入れ、それをポンプで汲み上げて使います。溜まった排水はタンクにホースを繋げて排水処理を行います。固定式タンクはものによって200L以上の水を確保しておく事ができる点や排水処理の際にも排水に触れる事が無い点が魅力ですが、排水処理のためには排水を処理できる場所までキャンピングカーを移動させる必要があります。
排水処理方法
「可搬式」と「固定式」の違い
【可搬式タンクの排水処理方法】
可搬式タンクの場合は排水や汚水が入ったタンクを取り外す事が可能なため、排水タンクを取り外して中身を処理できる場所まで持って行って排水処理する事になります。排水処理が行える場所については後で詳しくお話しますが、「自宅のトイレ」や「自宅の汚水溝」、また「ダンプステーション」などがあります。可搬式の場合は自分で排水を運んで処理する必要があり、人によっては抵抗を感じるかも知れません。特にブラックタンク(トイレと繋がっているタンク)の処理はしたくないと感じるかも知れませんが、タンクの中にはあらかじめ専用の薬剤を入れているため処理の際などに汚物の強烈な臭いがしたりする事も無く、また中身も洗浄液の青や緑色の液体となっているため、簡単に処理を行う事ができます。
【固定式タンクの排水処理方法】
固定式タンクの場合は可搬式タンクのようにタンクを取り外す事ができません。そのため車外から排水用のホースをタンクに繋いで処理する事になります。ホースで直接排水処理を行うためタンクを持ち運ぶ手間が必要なく、また中身を見たり飛び散ったりするようなリスクもないです。ただ、排水処理ができる場所の近くにキャンピングカーを停車する必要があります。また後述しますが固定式タンクの排水処理ができる「ダンプステーション」はまだまだ日本国内には少ないのが現状です。
排水処理が行える場所
マナー違反にならないために知っておきましょう
キャンピングカーを使用する中で発生した排水を処理できる場所についてご紹介します。実はキャンピングカーが普及する前にはグレータンクの排水は走行中に垂れ無しにしたりどこかの草むらに流したりする方が居たり、ブラックタンクの汚水を公共のトイレに流す方もいらっしゃいました。ただそれらの行為はマナー違反とされておりますので、キャンピングカーを使用した際に出た排水や汚水は自宅のトイレや排水処理できる専用の場所で処理するようにしましょう。以下で詳しくご紹介させて頂きます。
ダンプステーション
キャンプ場やRVパークで処理
自宅のトイレや排水桝以外にキャンピングカーの排水処理が行える場所としてはキャンプ場やRVパーク等に設置されている「ダンプステーション」があげられます。地面に排水桝に似ている小さな穴があり、固定式の場合はそこにホースを繋いで処理を行い、可搬式の場合はそこに直接排水を行う事ができます。ただ、ダンプステーションは設置されている場所に限りがあり、日本国内では設置されていない場合が多いです。また、設置施設にもよりますがダンプステーションの利用には料金がかかる場合があります。もしダンプステーションの利用を検討している場合にはそもそもダンプステーションが設置されているかどうか、また費用はかかるのか等についてよく確認しておくことをおすすめします。
排水タンクを綺麗に保つには?
洗浄方法や臭いの対策について解説!
排水タンクはキッチンや洗面台、トイレを使用した際に発生する汚れた水を溜めるものですので、場合によっては汚れや臭いが気になる状態になってしまう可能性も。カビや菌が発生してタンクを傷めてしまわないためにもできるだけ綺麗に保つ事が大切です。排水タンクを綺麗に保ち臭いの対策するにはいくつかポイントがありますのでご紹介させて頂きます。
排水処理と合わせて洗浄を行う
タンクは汚れたまま放置すると菌が繁殖したりカビが生えたりして臭いの原因となったりタンクが痛む原因となってしまいますので、可能な限り排水処理後にセットでしっかり洗浄を行うことをおすすめします。可搬式タンクは取り外して水で何度かすすいで洗浄をします。固定式タンクは取り外す事はできませんがタンク洗浄用の接続口がある場合が多いため、ホースから直接水を入れて排水ホースで流して洗浄を行います。もし汚れが酷い場合等には洗剤等を入れて洗浄するようにしましょう。
汚れは拭き取ってから洗う
使用した調理器具や食器等についている油汚れ等をあらかじめキッチンペーパーやティッシュなどで拭き取ってから水で洗う事でタンクの汚れが軽減されます。特に油汚れは臭いの元にもなるため、タンクを綺麗に保つためにもそのまま流すのではなくひと手間かけることが大切です。
タンク用の薬剤や消臭剤を利用する
タンク用の薬剤や消臭剤も販売されています。タンクを長期間使用するうちに臭いが取れなくなってしまったり、給水タンク水を入れっぱなしにしてしまい臭いがついてしまったりした場合などには薬剤や消臭剤を使用して綺麗にする方法もあります。例えば「ミルトン」を使用して給水タンクを洗浄する方法があり、ミルトンはベビー用品にも使用されるため安全性もあり給水タンクに使用する際にも安心です。
給水の際に知っておきたいポイント
安全な給水を
キッチンやトイレといった水回りで使用するための水は一体どこで給水できるのでしょうか?
まとめ
こまめな排水処理が大事
いかがだったでしょうか。キャンピングカーの中で水を使用する事が出来ると手が洗えたり洗い物ができたり、またトイレを使用する事ができるようになりより快適に過ごす事ができます。しかしその結果発生する排水はきちんと処理を行う必要があります。垂れ流したり公共トイレに流したりする事なく、自宅に持ち帰って処理したりダンプステーションを利用するなどしてきちんとルールを守って排水処理を行うようにしましょう。また、排水タンクは出来る限り排水時に一緒に洗浄するようにし、雑菌繁殖の元にもなるため使わない時には水を入れっぱなしにしておかないようにしましょう。
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