インバーターの役割と重要性

キャンピングカーは、エンジン停止中にいかにためておいた電力を使用し家電が使えるかによって、その車内空間の快適性を左右します。そんな家電を正常に使用させるために必要なのがインバーター。ここでは、インバーターの重要性を解説していきます。

インバーターとは、キャンピングカーに搭載されているサブバッテリーにて作られた電力を、車内で使用する一般家電で使えるようにするために電力の種類を変換するために必要な便利アイテムです。サブバッテリーで作られる電力はDC電源という種類になりますが、一般家電ではAC電源が必要になります。その電力の種類を瞬時に変換することができるのです。いわゆる本格的なキャンピングカー、キャブコンのようなものの場合、車内で快適な生活ができるようなコンセプトを求めていることから電子レンジやエアコンといった一般家電を通常搭載していることが多く、そのためインバーターは標準で設置されていることが多いです。反対にハイエースなどをベースにしたバンコンといわれるキャンピングカーの場合、内装に搭載する物をオーナーが決めていくことからインバーターもその搭載品に合わせて検討することになります。

インバーターには2つの種類があります。そのうちの一つである正弦派のインバーターでは、なめらかで連続的な波形を持つ電力に変換することができます。多くの一般家電がこの正弦派に当たるため、使用時にも難なく使える電力になるという事ですね。

インバーターのもう一つの種類に短形派というものがあります。短形派インバーターの場合は波形自体が角張っているという特徴があり、この周波で出力された電波では使用できる家電が限られていることが現状です。そのため一般家電を使用するためせっかくインバーターを設置したにも関わらず使用できない周波に変換されてしまうといったリスクがあります。低コストで製造できるため安価に販売されていますが、こういったリスクがあるという事を理解しましょう。キャンピングカーに搭載するインバーターであれば短形派のインバーターではなく正弦派のインバーターで準備をするといいでしょう。

インバーターをつける最大の魅力は、様々な一般家電を使用できるようになる点でしょう。キャンピングカーの魅力を最大限に引き出すために車内で使用できる家電が増えれば満足度を高めることができます。季節ごとにエアコンで快適な車内温度にすることもできるようになりますし、携帯やパソコンの充電ができるようにコンセントを設置することもできるようになります。インバーターがあることで車内を家のような空間にすることができるようになるという事ですね。インバーターは設置場所に困るような大きなサイズというわけではないため、搭載に当たって場所を圧迫することもありません。また、キャンピングカー自体の乗り換えや手放しを考えたときに、インバーターが搭載され車内で一般家電が使用できるという点が査定時に大きくプラスな要因になります。

キャブコンタイプのキャンピングカーではない場合、インバーターは標準装備ではない事が多いです。そうなることでインバーターを搭載するために費用が掛かる点がデメリットといえるでしょう。そのキャンピングカーの中で一般家電を使用したいかどうかで、インバーター自体の搭載を検討することが重要です。また、インバーターで電力を変換する際、約20％の電力が失われてしまうという点を理解しましょう。インバーターの説明で掲載されている使用可能電力よりは少なくなってしまう事を把握しておきましょう。合わせてインバーターを設置することでサブバッテリーの寿命を短くしてしまう可能性を高めることがあります。熱のこもる車内に置いておくという事から劣化が早く進んでしまうのです。